日本コンクリート株式会社

Maintenanceコンクリート構造物のメンテナンス事業

つづく安心、つながる未来。長年の技術とノウハウを活かし、コンクリートの「安心」を未来へつなげます。

従来、コンクリート構造物は強固で半永久的なものと考えられてきました。
しかし近年では、荷重などの強度的な要因だけでなく、塩害や凍害などの自然環境、さらには酸性雨やCO2による中性化など、コンクリートに悪影響を及ぼす様々な要因が問題視されています。
劣化したコンクリート構造物をすべて造り替えるためには莫大な費用がかかり、経済的な負担も大きいことから、劣化したまま供用を続けているコンクリート構造物も少なくありません。
そこで、日本コンクリートでは、長年コンクリートに携わってきたノウハウを生かし、コンクリート構造物を造り替えるのではなく、補修や補強を行うことにより、その寿命を延ばし、ライフサイクルコストを低減させる事業を推進しております。

ひび割れ補修工

ひび割れ補修工とは、防水性・耐久性を向上させる目的で行われる工法であり、コンクリートに発生したひび割れ内へ補修材を注入・充填する工法です。ひび割れ幅の大小、ひび割れの変動の大小、鋼材の腐食の有無などによって適切な補修工法を選択する必要があります。

ひび割れ注入工

ひび割れ注入工

ひび割れ幅が1.0mm未満である場合は加圧ゴムによって低圧、低速でエポキシ樹脂を注入します。これにより、防水性および耐久性を向上させることができます。

ひび割れ充填工

ひび割れ充填工

ひび割れ幅が1.0mm以上、もしくは目詰まりを起こしている場合は、ひび割れにそってコンクリートをカットし、その部分に補修材を充填します。

断面修復工

断面修復工とは、コンクリート構造物が劣化により元の断面を喪失した場合の修復や、中性化・塩化物イオンなどの劣化因子を含む被りコンクリートを撤去した場合の断面を、断面修復材を用いて修復する工法です。
外観調査、打音調査からコンクリートの剥離、浮き部を確認し、施工を行います。これによって劣化因子の遮断や水の侵入抑制、不動態皮膜の保護、コンクリートの復元などの効果が見込めます。
小断面から大断面まで施工が可能で、圧縮強度、曲げ強度の回復にも優れています。
また、硬化速度が速いため、施工性に優れています。ひび割れ抵抗性も高く、中性化抑制にも優れています。
左官工法、モルタル注入工法、吹き付け工法などがあり、補修面積に合わせて補修を行います。

断面修復工

断面修復工

目地補修工/止水工

目地補修工/止水工とは、目地部の劣化箇所からの水分や劣化因子の侵入を防ぎ、コンクリート構造物の強度を保つことを目的とした工法です。

目地補修工

目地補修工

目地材の劣化、脱落などにより漏水等を生じている目地に対し、既設の目地部を撤去して目地材を充填する、又は既設目地材の表面を被覆材で被覆する工法です。目地の大小や気温変化による目地の伸縮など、発生箇所の状況や発生原因などから目地充填工法や目地被覆法などの適切な工法を選択、施工します。

止水工

止水工

漏水を生じている目地やひび割れに対し、ネットホースで導水する工法です。作業効率・施工精度の向上が望めます。ネットホースは自在に曲げられるため、直線だけでなく、曲がったひび割れにそっても施工できます。

表面被覆工(ひょうめんひふくこう)

表面被覆工とは、コンクリート構造物の表面を被覆することにより水分、炭酸ガスおよび塩分などの侵入を抑制して構造物の耐久性を向上させることを目的とした工法です。
既存コンクリートの表面に塗装材料などを用いて新たな保護層を設け、コンクリート内部への鉄筋腐食因子の侵入を抑制して耐久性の向上を図ります。複数の工程を行うことでピンホールなどの欠陥をなくし、膜厚を増すことで劣化因子の侵入に対する抵抗性を強化します。
表面被覆材は適用構造物のおかれる環境条件や劣化形態に応じて使い分けるのが重要になります。
例えば、アルカリシリカ反応には防水性・柔軟性・遮塩性・透湿性に優れた材料を使用するなど、適用構造物に合わせて材料を選択し、補修を行います。

表面被覆工

表面被覆工

剥落防止工(はくらくぼうしこう)

剥落防止工とは、部材からのコンクリート片や外壁材などの剥落を防止することを目的とした工法です。直接ひび割れを補修する工法ではありませんが、コンクリートの劣化などによる第三者影響度を低減する目的として既設コンクリート構造物の表面に繊維材や塗膜などの補強材を塗布します。
補強材を塗布することで既設コンクリートと一体化し、劣化コンクリート片の剥落を防止する効果があります。将来的に剥離する危険性があるコンクリート構造物に対し、もしコンクリート剥離が起こっても、コンクリート片が落下しないように押え、受け止めるための工法です。

剥落防止工

剥落防止工

連続繊維補修工

連続繊維補修工とは、建築・土木構造物などの被りコンクリートなどを補強する目的で用いられる工法です。繊維シートに樹脂接着剤を含ませることでコンクリート構造物の補強を行います。
コンクリート構造物に炭素繊維シートまたはアラミド繊維シートを貼付けて補修・補強を行います。従来はコンクリート増打などで補修・補強を行ってきましたが、軽量で高強度・高弾性の連続繊維シートで構造物の曲げ、せん断の補修・補強が可能です。必要枚数を重ね貼りすることにより、鋼板補強と同様の効果を得ることができます。補修材が軽量で施工が容易なため、重機などの使用機器が不要で、溶接など無く騒音などが少ない工法です。

連続繊維補修工

連続繊維補修工

表面保護工

表面保護工とは、コンクリート表面をケレン又は高圧洗浄で清掃後、表面含浸材を塗布することによって、それぞれの劣化因子の侵入防止、コンクリ―トの耐久性を回復または鉄筋腐食作用を抑制する工法です。
材料は補修目的により異なり、シラン系、けい酸系、その他の表面含浸材が用いられます。シラン表面含浸材は、コンクリート表層部にはっ水層を付与するものであり、予防保全的な使い方となります。また、けい酸ナトリウム系表面含浸材は、コンクリート表面を緻密化することでコンクリートを保護するものであり、中性化抑制効果を有する他、表面被覆工法の下地処理としても利用できます。
施工方法は表面含浸材の含浸工法により刷毛塗り、ローラー塗り、あるいは吹付けに分類されます。溶剤系を使用する場合には材料飛散が多くなるため、ローラー塗りをします。
表面保護工は、少ない工程で、かつ短期間で施工できるという特徴があります。

表面保護工

表面保護工

支承防錆工(ししょうぼうせいこう)

支承防錆工とは、既存の鋼製支承に金属溶射をすることで腐食を防ぎ、防錆防食溶射被膜の高耐久性能により橋梁の長寿化への効果が期待できる工法です。
支承は、風通しが悪く湿度が高い環境下にあり、腐食・損傷のしやすい部位です。支承機能が低下すると桁端部の変形などの損傷にもつながるので、橋梁の長寿化をするうえで必要不可欠となります。
従来の防食塗装による塗替え塗装とは異なり、耐久性を向上することが可能です。潤滑性防錆剤を注入することによって、滑り機能の回復等の効果も見込めます。また、金属溶射は工程が少ないため、工期を短縮することができます。

支承防錆工

支承防錆工

亀裂補修工

亀裂補修工とは、橋梁に発生した亀裂へ施し、橋梁を長寿命化させるために行う工法です。橋梁に発生した疲労亀裂が貫通すると交通に多大な影響を及ぼすことになるので、貫通を防ぐため補修を行うことが必要となります。

ICR処理

ICR処理

ICR(衝撃亀裂閉口)処理とは、亀裂付近をエアーツールでたたき、亀裂表面を閉口させ疲労寿命を向上させる工法です。ICR処理は疲労亀裂の簡易的な補修法であり、疲労亀裂をICR処理によって閉口させることで疲労亀裂の進行を抑制する効果があります。

ストップホール

ストップホール

ストップホールとは、鋼橋に発生した疲労亀裂の補修工法の一つであり、亀裂先端を除去するものです。この工法により、亀裂への応力の集中を防ぐことが可能です。

これらの補修を同時に行うことで、ICR処理によってストップホールの縁へとかかる応力の低減も期待でき、より効果的な補修が見込めます。

調査工

調査工とは、非破壊・微破壊試験などを用いて、コンクリート構造物の劣化の度合いを確認するために行われる調査です。構造物にどのような劣化が存在するのかを確認します。
目視・打音などによりひび割れの劣化状況を把握する非破壊の外観調査、実構造物から採取したコンクリートコアを用いた構造体の強度を推定する圧縮強度試験、中性化深さを測定し構造物の耐久性を判定する中性化試験などの微破壊試験などを行い、構造物を多角的に評価します。

調査工

調査工

メンテナンスカタログ

日本コンクリート・メンテナンス事業で取り扱う様々な工法の特性や施工例などを詳しく掲載。コンクリート構造物の劣化の対応策として、メンテナンスをご検討の方は、メンテナンスカタログをぜひご覧ください。
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